価格は常に波を描く。

実際の動いているチャートを見たことない方はいらっしゃいますか?
いらっしゃいましたら何でもよいので、今、実際に動いているチャートを見てみてください。
Yahoo Financeとかでも問題ないです。↓
https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/detail/?code=USDJPY=FX

ごく簡単に、でいいです。
「上に行く」とか「下だな」とか思いながらしばらくチャートをご覧になってください。
視覚的な経験をしたいだけなので、1分足でいいと思います。

「 … … … … … … … … … 」
「 … … … … … … … … … 」

どうでしょう?思い通りにチャートは動きましたか?
結果として、上に行ったとしても、途中、下に振られいよいよ上かと思うと、また下、で上、ようやく上であったりだとか、予想通り、下に行っていたはずが、次、チャートに目を戻すと元の価格まで戻っていた!
そんな結果になりませんでしたか?

それだけを感じていただければ十分です。
お分かりいただけたでしょうか。チャートは必ず波を描きながら進んでいくのです。

アップトレンドであったとしても一直線に上がっていくわけではなく、上下動を繰り返しながら上がっていきます。ダウントレンドも同様です。一気に下げるのではなく、下げたと思うといったん戻ってまた下げる。このように価格を付けながらチャートは更新されていきます。

アップトレンド中のいったん下げて上がる起点となったところ、それを”押し目”、
ダウントレンド中のいったん上げて下がる起点となったところ、それを”戻り”、と呼び
“押し目”を狙って買うことを”押し目買い”、”戻り”を狙って売ることを”戻り売り”と呼びます。

我々、テクニカルトレーダーは主にこの”押し目””戻り”を軸にトレードを組み立てていきます。
むしろ、”押し目””戻り”を見極めるためにテクニカル分析があると言っても過言ではないです。

※赤丸部分がアップトレンドの”押し目”
※赤丸部分がダウントレンドの”戻り”

もうすでにどこかで聞いたことがあるとは思いますが、上図はつまりダウ理論の一つ
「トレンドは明確なシグナルが出るまでは継続する」という状態を示しています。
ダウなどグランビルなどはどこのFX、株等のトレード入門サイト、書籍でも出てきますので言ってみれば、まぁどっちでもいいんです。まじめにやっている方なら、間違いなくすぐにどこかで目にするはずです。どこかで読んでもらえれば、かなりの知識になりチャートの見方もグンと良くなるはずです。
ただ、ここでアタマに叩き込んでおいてもらいたいのはもっとシンプルな原則です。
「プライスアクションは必ず波を描く。」
これです。

なぜ、チャートは波を描くのか?

なぜでしょうか?
先ほどのダウントレンドの場合を例にとり、市場の感情の動きについて考察してみましょう。コンシダー(アップトレンドでも言葉を入れ替えるだけで同じことが言えます)

ダウントレンドに対して”トレンドライン”を引く場合は切り下げている高値を結ぶようにしてラインを引きます。ラインに抑えられている形に見えますね(アップトレンドは切り上げている安値を結びます。ラインに支えられているように見えます)

左図の場合だと、のラインを明確に上回ってこない限り、ダウントレンドが継続していると市場に捉えられています。それは、トレーダーの共通認識である“ダウ理論”によって大多数(大衆と置き換えられる)の市場参加者の深層心理が働いているという側面もあります。

もっとも、④が確定するまではⒹは引けませんので市場参加者の心理シミュレーションをするには下図の状態で考えていきましょう。

ずっと下げてきた価格が何らかの要因のため、で下げ止まります。
するとそこまで売り続けていたショート勢が利確のために持っていた売り玉を買い戻しに入ります。つまり、大口の売りポジションが解消されていっているために価格が上がっているわけです。
買われているから上がっているわけではありません。
ところが、それにつられたいわゆる“養分”と呼ばれる不慣れな市場参加者が目先の動きを追って買い玉を入れてきます。
そのため、ダウントレンドの中でもこうして価格が上がって”戻り”を作っていくのです。
そして、それらの市場参加者たちは損切をのラインに逆指値として置いているはずです。

そしてでは、大きなトレンドの方向に従って頃合いを見計らっていた大口勢が、改めて”売り(ショート)”を入れてきます。すると今度は、①から②の間に買い玉を入れていた“養分”的な皆さんの損切の売りを巻き込んで先ほどの安値をさらに更新して下げを加速させていくのです。

その動きが③、④でも繰り返されていくため、例えダウントレンドであっても上下動を繰り返して進んでいくのです。
この動きの理屈さえ分かっていれば、ダウントレンドの最中に短期的な狙いで”ロングエントリー”することもあながち間違いとは言い切れません。
ただし、この理屈を理解せずに感情に任せて「ロングだ!」「ショートだ!」と繰り返していては、往復ビンタをひたすら食らい続けることになりますので注意しましょう。

どうでしょうか?
チャートが必ず波を描いて進んでいく理由がお分かりいただけたでしょうか。

次回は”チャートパターンの王道「ダブルトップ・ダブルボトム」”について考察していきたいと思います。

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