チャートは一人で歩いていない、ということ
当たり前のことを言いますが、チャートは”ドル円”だけではありません。
ドル円チャートだけを見て「やれ、ドルが売られた、円が買われた」だけで動いているわけではないんですね。世界に存在する通貨がお互いに影響しあって瞬間ごとにバランスを崩さないようにプライスを調整しあっているのです。それが通貨の相関関係です。
単純に説明すると…
例えば、ポンド円チャートを見ていてアップトレンドであるように見えたとします。
すると、次はドル円チャートを確認してドル円の状況を確認します。
そのチャートが同じくアップトレンドだとしたら、状況として「円が弱い(円が売れれている→~円チャートは右肩のぼり)」からポンド円をロングしよう!、とポンド買い(円売り)の根拠を固められるわけですね。
逆に、もしドル円が下がっていたら…
そう、それはつまり円よりドルの方が弱い。だったらポンド円よりポンドドルの方がチャンスなのかも!
このように複数通貨ペアを監視しながら対象の通貨が全体の中でどういう役割になっているのかを確かめながらトレードするスタイルを通貨相関トレードと呼びます。
常時、複数通貨を監視することになるのでチャートの枚数が増えて慣れるまでは大変に思うかもしれませんが「勝つ」ことを目標に勉強をしていきましょう!
複数通貨を監視して、今どの通貨が強くて弱いのか、それにライントレードの要素を取り入れていけば驚くほどトレード成績が上がっていくはずです。(ライントレードについては別項で取り上げます。)
そして、その通貨相関関係を一目で確認できるツールが “LHT_CURRENCYcircuit(カレンシーサーキット)” です。

上のチャートではカレンシーサーキットと共に”currency_strength_alearts“という通貨相関インジケーターではメジャーな数値表示指標も併設しています。こちらとても便利な指標なんですが、現時点で「円が最強、ドルが最弱だからドル円ショート!」ではやはり、ないんです…
これだけで勝てるんだったら世の中に富豪しかいなくなりますよね。
なぜでしょうか?
それは現時点での最強がいつまで続くか分からない、最弱通貨がラインに跳ね返って突如吹き上げるかもしれない、からです。
最強通貨がレンジを抜けようと一生懸命踏ん張っている間、最強通貨は「今」最強なんですがレンジが抜けられなかったとき最強と最弱が反転してしまう、なんてことはしょっちゅう起こっていることなんです。私の場合はGBPJPYとEURJPYのどちらをショートしようかと迷ったときにポンドの方が弱いからGBPJPYショートにエントリーしよう、などと決めるときの参考にしています。
“カレンシーサーキット”の見方
スキャルピングであっても、デイトレ・スイングであってもトレードに必要な要素を盛り込んだのが“LHT_CURRENCYcircuit”(カレンシーサーキット)です。
内容が盛りだくさんなので、一つづつ順に説明していきますね。
話が下手なのでよくわからなかったらごめんなさい。コメントいただけたら直していきますね。
だから初めに一つだけアタマに入れておいてください。
基本的に…
単独通貨に関しては 赤→強い 青→弱い
通貨ペアに関しては 赤→ロング(アップトレンド) 青→ショート(ダウントレンド)
と意識してください。
今からいろいろ説明しますが、基本的には上記を知っていれば使えるの大丈夫です。
何なのか、詳しく知りたい!と思ってくれた方は以下をどうぞ!

① 1分足14期間のATR(Average True Range = 1分足の高安値の長さを14本分集めた平均値)から割り出したそれぞれの単独通貨の動きの速さです。
赤字だとスピードが上がっている状態です。(グレー→黄色→赤)と変化します。その横の数字は、速度の順序を表しています。
ロゴ部分(JPY Circuit 等)はそれぞれに通貨の方向性が揃っているときに大きめの太字に変わります。
(例図の状態だと”~円”がすべて”下”なので円が強い方向で揃っている。ドル円▽、”~ドル”全て△、つまりドルが弱い方向で揃っている。ということです。)
左の矢印はサーキット対象の4つの通貨ペア(例えばクロス円ならUSDJPY/EURJPY/GBPJY/AUDJPY)すべての 短期MA(デフォルトは15分足5本のEMA)の傾きが揃ったときに出るサインです。レンジから抜け価格が動き出したとき(ボラの出始め、トレンド転換時)にはMAの傾きにも注意しておきましょう。
※ドルは相手通貨と直接取引されるのでドルストレート、その他の通貨はドルを介して取引される合成通貨なのでクロス~、もしくは~クロス(クロス円、ユーロクロス等)と呼ばれます。通貨が先に呼ばれるかどうかで順序が決まります。(AUDJPYはオージークロスのクロス円、ということです。)
② この部分がこのインジケーターのBody部分です。プライスが指定した3本のMAの上にあるのか下にあるのかを示しています。
タイムフレーム(デフォルトは15分足)、期間(デフォルト:5、14、30)はパラメーター指定、MAメソッド(デフォルト:EMA)も指定できます。トレンドの切り替わりを素早く判断することができます。
そのうえで、パーフェクトオーダーの状態になると赤いブルマーク、青いベアマークが点灯します。(その下の数字はマークが点灯してからの継続時間です。チャートを開いた時点からのカウントになります。チャートを開く前の時間は計測できません。)
アローマーク下のBullBearは瞬間的なBullsBearsです。(※ちなみに1分足14本で出されたBullsBearsの和の現在足を含めた過去5本分の平均値になります。)
通貨ペアのカラーはパーフェクトオーダーの上・下・レンジで赤・青・黄に変わります。
プライスパネルもレートのアップダウンで変化します。
③ 通貨相関をより分かりやすく視覚化するために開発されたメソッドです。
上部はドル円・コンビとユーロポンド・コンビの組み合わせメソッドです。6通貨ペアの動きの比較から一番有利な組み合わせを探るときに使用します。
下部はオージードルを軸とした通貨の組み合わせ強弱を示しています。

基本的に強ければ赤系、弱ければ青系になっています。ドル円がユーロポンドに対して強ければ©のように表示され(逆は青)、ユーロポンドがドル円に足して強ければⒷの表示になります。その中で強弱がはっきりしていればドル円・ユーロポンドごとに赤・青・黄の色分けがされます。
通貨ペアでの表示はアップトレンドでは赤系、ダウントレンドでは青系です。オージーエリアに関しては4種の通貨ペアの相関関係が揃っていると緑に点灯します。
赤い表示の通貨ペアはロング、青い表示はショート、背景の色が変わっているとより強いトレンドが出ているということになります。
ちょっと、言葉と画像では伝わりにくいですがかなり視覚的に通貨の動きが把握できると思います。ぜひ、一度使ってみてください。
④ 開いたチャートによって縦軸の長さはボラティリティーによって変わります。短い足しか出ていなくてもボラが大きく出た後の時間だったら実は大きく値動きしていたり、激しく動いているように見えても狭い範囲の値動きであったり、目先の動きに飛び乗ると痛い目にあうことはしばしばです。
カレンシーサーキットでは実際の値動きの幅を簡単に確認するためにPipsLengthBarを表示させることができます。


同じ時間軸のチャートを開いてみます。一見、どちらも動いているように見えますが…
実はUSDJPYではボラが出ているのに対してEURGBPでは大したボラが出ていないことが分かります。
早い値動きの方が得意な方はバーが短いチャートを、ゆったりとした値動きの方が安心な方はバーが長いチャートを選んで取引するみたいなことができます。
長くなってしまいましたが、以上がカレンシーサーキットの基本的な見方です。
このページまでやってきてくれた人・読んでくれた人は勉強熱心に真剣にトレードに取り組んでこられた方なんだろうと思います。
教わった通りにトレードしてもなかなか勝てない、サインツールを買ってサイン通りにエントリーしてもうまくいかない。
「何故なんだろう?」と真剣に取り組み始めたあなたのような方にぜひ使っていただきたい。
あと少しなんです。勝てるようになるまでは。
あとは今まで詰め込んできたメソッドに自分の経験をインストールしてアップグレードするだけなんです。
知っての通り、チャートは基本的にランダムウォークです。
だからこそ、ギャンブルではなく狙いに行くなら多くの情報を集めてより安全にエントリーしていかなくてはなりません。
トレーダーに必要な情報をギュッと集めて作り上げたインジケーター”カレンシーサーキット“は、自分の判断と経験に自信と根拠を持たせることのできるツールです。
“カレンシーサーキット“があなたのトレーダーとして次の大きな一歩への足掛かりになれればいいな、と真剣に思っています。
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